工房を開くにあたって、看板を掲げたものの
『工房』らしいものがない…。
場所探しから始めるにも、拠点はこの辺りでないとカールさん一味が不便になるし…。
ん?カールさん達のギルド名とかチームの名前は無いのだろうか?
メンバーの名前すらまだ知らないし、まぁ戻ってきたら聞けばいいか…。
まずは拠点探し、それはすでに、ブコツに依頼して探してもらっている。
場所さえ見つかれば…見つかれば?
工房の設計図とか頼まないといけないのか?
工房の作り方、機材や道具も分からないし…。
くくく…そもそも工房で何を作るのかすら
決めておらぬわ!
私たち兄弟は、まず形から入るスタンスなので、その方がいいであろう、
工房…何か作るスペースと、何があればそれができるのかを有識者に問いかける。
前にも話したが私には友人はいない‼︎
珈琲の弟に工房の知人で図面を描いてくれる人がいないか聞いてもらうとしよう。
すべての手配を人任せにして、私は気怠く椅子に腰掛け、タバコを吸う。
ひといき煙を吐いた時、早速ブコツから連絡があった。
ブコツの家の使っていないスペースを使わせてもらえることができた。ここに拠点を構えることにしよう。
とりあえず、自分なりに工房の図面をかく。
…図面って何をかくの?
借りられるスペースの大きさも何も分からないまま、思いつくままに図面(?)をかいてみる。

うーん…。
この『なんでも作れちゃう機械』って何?
コレあれば、いろいろいらないよね?
まず、私より遅くに生まれたあの2匹を解雇。
それだけで月給が倍になる!
ニンテンドーSwitch買って、ポケモン買って、ガラル地方でモンスター捕獲三昧の毎日だな。
まぁ、でも賢明な私は知っている。その夢は私には遠く、手の届かないモノ。
『なんでも作れちゃうナンタラ』も現実に存在はしない事。
ガラルのモンスターは諦めて、今捕まえている2匹のポケモンを強くするしかない事…。
言ってるそばから、不景気な顔したポケモンが2匹やって来た…。
私は小さく息を吸って、彼らに笑顔を向ける。