ポケモン

『ポケカ』ピカチュウVと長い夜

ある日のジム戦でおれは全敗した。

お店のカウンターで1人珈琲を淹れ肩を落としながら自分のデッキを眺めていた。

その日は新しい相棒のインテレオンVを連れ意気揚々とショップに行く!おれは楽しみでしかたなかった!

望遠スコープも手に入れ、全て整ったデッキ!今日優勝出来ちゃうんじゃないか?

思わず笑顔になってしまう。

そんなこんなで知り合いもたくさん増えてきて始まる前はみんな楽しそうにやっている。

『今日もガブギラですか?』

おれは首を振る

『今日は…インテレオンですよ!にやにや』

おおお!と周りにいた人が歓声を上げた!

早く対戦がしたくて仕方ない!

定員さんがスコアシートを机に並べる。

そして対戦相手が決まり対面に座ったのはこのショップでは見たことない方だった。

しかしとても人が良さそうな人だった。

相手さんがシャッフルをしていて1枚落としてしまった、カードがこちら側に飛んできた。相手のカードを見ては行けないと思いつつも面を向いていたので仕方なかった。それを拾い返した。

『モンスターボールみたいなポケモンだな。なんだっけなコイル?なんだっけな??』

あまり気にせずこちらも準備を整えた。

しかし何故かおれは嫌な予感がした…

なんだこの違和感は…今は集中しよう。

そして始まった一回戦!

こちらはバトル場にインテレオンV!

相手はピカチュウV!くくく…新弾のピカチュウか…コテンパ…?

おれは違和感に気づいた。

相手は雷。おれはガブギラではない、インテレオン や…ピカチュウVだと!完璧なる弱点じゃないか!まずい、まずいぞぉぉぉ!

おれはただ1枚だけ入っているウィークガードエネルギーを探した!弱点を無くしてくれるエネルギーだ!

これさえあればなんとか戦えるかもしれない…おれは動揺していた。

相手のターンに先ほどのモンスターボールが出てくる。よく見てみると…ビリリダマだ!

新弾の雷のエネ加速要因!

進化してマルマインになると気絶する代わりに自分の場の雷ポケモンに山札から2枚エネルギーをつけることができるポケモンだ。

やばいやばい。

相手は後攻!ビリリダマをベンチに出しピカゼクも置いてきた。

相手のターンにピカチュウVが充電をして雷エネルギーを山札から引きピカチュウにつける!

おれのターン

サポートはない。しかしクイックボールはある。デデンネGXを持ってきてデデチェンジか。

しかしエネが3枚手札にたっぷりバケツまである。

エネは大丈夫か?

しかしそれしか出来なかった…

デデチェンジで。

しかし…サポートは来ない。

モスノウをベンチに出しターンを返した。

相手のターンにピカチュウがVMAXに進化!

そしてキョダイボルテッカーをくらいインテレオン が落ち…モスノウ前に…

そしてドロー!

エネルギーがきて。番を返します。

相手のターン

『ピカチュウにエネをつけてエネエネ発電で加速してモスノウにキョダイボルテッカー追加効果ありで!対戦ありがとうございました!』

おれは唖然とした。モスノウにそこまでするか…良い人だけどきっと…いや気にするなおれ!

おれは大きな声で対戦ありがとうございます!と言う。

対戦相手ありきのポケモンカードだ。相手を敬う気持ちを忘れない!おれのポリシーだ!

次に切り替えろおれ!

しかしそのあとの対戦も散々だった。

2回戦ムゲンダイナ、3回戦ムゲンダイナ、4回戦超MM…

全てが負け。全敗だ。

悔しかった。おれは悔しすぎて心が折れそうだった。

もっと練習しなければインテレオン に申し訳ない…誰よりも強いインテレオン使いになってやる!そう心に決めた1日であった。

そんな夜に1人で珈琲を飲んでるとすこしくやしそうだか何故か清々しい顔をしている弟が入ってきた。

良いことがあったのか?どうなんだろう?

夜は長い珈琲でも飲みながら長らく語り合うには良い夜だ…