モノリス(謎編)

夕方18:00にはバイトが終わる。

今は17:00…あと1時間だ…。

気合を入れ直した凛々しい私に店長が声を掛けてきた。直帰していいから、今から道具を現場に届けて欲しいらしい。

「喜んで!」2秒で配達すれば定時前に帰れる!早速、近くの現場へと向かった。

現場にオレンジの軽トラが置いてあり、嫌な予感がしたが現場にはいる。

案の定、ジャッキー・チュンがいた…。
大工の棟梁だ。

「おう!ご苦労!コーヒー飲んでけ、道具はそこ置いとけ!」と言い、作業を進めている。

へ〜意外と真面目に仕事してるんだ。
ってそんなことより早く飲んで、早く帰りたい!

コーヒーを飲み干して「じゃあ…」と言い掛けた時、ヤンキーに絡まれた。

「うぃー」と声を掛けてきたそいつは私に金色の頭部を突きつけてくる。

しばらく無視していたが、ドンドンぶつけてくる頭突きの勢いがハリケーンミキサーレベルになりかけた時、たまらず私は口を開いた。

『こ…こんにちは、素敵な髪型ですね…。』

ニヤリと笑って、その金髪頭は言った。『昨日サァ、散髪して、短髪にして、金髪にしたんだぁ〜!』

なんかのアニメで見た、鉄血にして熱血にして冷血な吸血鬼みたいだな…と思いながらそいつの話を聞いていた。

その金髪猿はジャッキー・チュンの下で働いている弟子のようだ。

棟梁がどれだけすごいのか…とか、俺の夢は棟梁に…とか、早く独立して自分の家を…とか、

彼女が新垣結衣にソックリだとか…ペラペラ喋ってたが、私は早く帰りたい…ので…ん…?

『んはあぁ〜⁉︎ 新垣結衣だぁあああぁ⁉︎

マジか?こいつ!きなこ餅みたいな顔しやがって、彼女がガッキーだと⁉︎

先程まで、ただのチンピラだと思っていたのに、なんだ、このお方を取り巻く光のオーラは…?

こちらの気持ちはそっちのけで、光の勇者様は照れくさそうに、こうおっしゃられた。

『俺が言うのもアレなんスけど、いい女って男を顔では見ずに、背中を見るんスよねぇ…。』

分からない…神様クラスの説法は私には届かない…だが、この方のスタンドがガッキーならば、私はひれ伏すしかない…。

スタープラチナに時を止められ、記憶が曖昧な私に、神は笑顔で近くにあったベニヤ板になにやら書き込んでいる…。

絵を描いた板を私に押し付けて
『できるか?できないか?』と言った…ような気がする。

時間は18:30をまわっていた…。

きなこ餅は私にハリケーンミキサーを喰らわせたときから喋りっぱなしだった。

チュン棟梁は仕事をしない弟子を叱ることはなく、目が合う度に指差し、“バキューン”して指先の煙をフ〜ッ!ってしていた。

『ガッキーが彼女…だと…?』

帰り道、右手に持っていたベニヤ板を見る。
『可能! 可能?』落書きした絵にそう書いてある。

できるか?できないか?とか言ってたなぁ、
作ってみろって事なのか…?

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左手にはチュン棟梁に持たされたスコップ…。
スコップ? 大工が使うことのない道具だ、要らないモノを押し付けやがって…。

『世界をすくえ!』と書いてある…。コレですくえるのは土だけだ。何を考えてるんだあのいたずらっ子は?

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もう、残りHPが4で、画面も真っ赤なので今日は何も考えず、帰って寝ることにする。

明日、弟たちが来るので…一緒に…考えて…。

私は目の前がまっくらになった。

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