アイスコーヒーを淹れながらいろいろ考えていたのだが、
今だに報酬を貰ってはいない…
兄はそーゆー所あるからな。
今度コーヒーチケットは買ってもらおう。
そんなことはどーでもいい。
カウンターにスキンヘッドの大男がいる。そう『ウンベ』だ。
まだしばらくはこちらに滞在するみたいで何かと顔を出してくれる。
兄弟以外で常連が出来るとは…ぶわぁ…
心の中で泣いてたつもりが本当に出ていたらしく
『大丈夫か?』と心配してくれるウンベは優しい奴だ…
そんな彼とはアナログゲームの趣味が一緒で何かと話が合う!兄弟以外でこんなに話す人間ができるとは…ぶわぁ
出来立ての珈琲を出した時にウンベがおもむろに
『このカードどう思う?』と聞いてきた。

『モコモコで凄く可愛……』そう言いかけた時おれは驚愕した!
すかさずウンベは『ニヤリ』と笑った。
特性がおかしいだろぅ…!
V.GXから攻撃を受けないだと…
ちなみにVという表記はVMAXも含まれるのである。
『これが無色の500円デッキに入ってたんだ…うほっ』
うほっ?
なにやら興奮してるウンベよりカードが気になる…
『おまえならどう使う?』
そう聞かれて少し迷いながら

『ツッ…ツインエネ貼って殴る…よ…』
そう言うとやれやれと言った顔で悲しそうな顔をしている。。
『よく見ろ…無色だぞ…』
おれは、はっ!と思った…
待てそうなると

仮に炎のデッキを組んでたと仮定するなら、進化させたら溶接工からいきなり殴れるじゃないか。

まてまて!そう言えばパワフル無色と言う攻撃が20上がるカードも出てたな…これを二つ付けたら毎ターン100ずつダメージを与えれるのか!
いやそんな事よりどんなデッキにもそっと忍ばせしておけば厄介なポケモンだ…
対策をしてなければチルタリス1匹に全滅させられてしまうんじゃないか…ガクブル…恐ろしすぎる…
そんなおれを横目に珈琲を飲みながらウンベはニヤニヤしている…
『こいつをどう使うか見せてくれよ、そしてジムバトルで優勝してきてくれ、こいつが採用されているデッキはあまり優勝してないんだ』
おれを試してるのか…
『やっ!やってやる…やってやるよ!』
ウンベは満面な笑みで
『うほっ!』と言ってハイタッチをしてきた!
ウホッ?
確信した。彼は興奮するとゴリラになるみたいだ。興奮してウホッていう奴はだいたいいい奴と相場は決まっている!
すっかり話し込んでしまい、おれ達はがっしり握手をしてまた会う約束をした。
さて、優勝でもしてみようか!
工房のことは兄弟に任せながらデッキを考えよう!